不特定話者の連続音声認識に対する調音パラメータの有効性―母音認識実験による検討―

白井 克彦  松浦 博  小林 哲則  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J65-A   No.7   pp.671-678
発行日: 1982/07/25
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Print ISSN: 0373-6091
論文種別: 論文
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本論文は,少数のパラメータで調音器官の形状を表現できる調音モデルを連続音声の認識に用いることを検討したものである.音声波から調音パラメータを推定することにより調音運動を知ることができるが,ここでは,推定された調音パラメータを認識の特徴量として用い,特に,不特定話者に対する適応性,及び調音結合の影響の除去という点で有効性を調べた.不特定話者への適応という問題に関しては,声道長の推定を各人について行い,この結果に応じて調音モデルを声道長方向に一様伸縮させ,モデルの適応化を行うことで,これを行わない場合に比べ,数パーセント母音識別率を向上できることがわかった.また,男女間の相違もある程度吸収できることが示された.また,調音モデルにおいては,各調音器官の動きが,独立な少数のパラメータで表現されていることから,音韻間の遷移を舌等の単一パラメータで特徴づけることが可能であり,比較的簡単な処理により,調音結合の影響を除けることが連母音の識別実験により明らかにされた.