チェス盤距離分布に基づくベクトル場整合法を用いた手書き文字認識

服部 哲郎  渡辺 陽一郎  真田 英彦   慶一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J64-D    No.12    pp.1097-1104
発行日: 1981/12/25
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Print ISSN: 0913-5713
論文種別: 論文
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あらまし: 
文字認識において2次元整合法(重ね合せ法)は,文字線などの基本パターンの相対的位置関係を構造解析的手法のように直接的に記述する必要がないことから,認識アルゴリズムが極めて見通しのよいものとなる.そこで2次元整合法を発展させて,文字の変動を吸収するための改良案が提案されてきている.本論文もその一つであり,次の5ステップからなるベクトル場整合法を用いる.すなわち,ステップ1で文字パターンを2値化した後,ステップ2で文字図形の重心と大きさの正規化を行う.ステップ3で,文字図形の境界からのチェス盤距離分布を修正チェス盤距離変換によって求め,文字の形状を画面全体に広げる.その分布から得られるベクトル場をステップ4で作成し,ステップ5で,標準パターンとの整合を行い,各点のベクトルの内積に基づく類似度を計算する.更にパターンの平行移動や回転の,当類似度に対する影響を単純なモデルを用いて解析的に論じている.電総研(旧)常用手書き文字データベース(片仮名編,平仮名編)を用いて,位置補正なしに実験を行った結果は,本方式が手書き文字の変動の吸収にかなり効果のあることを示している.