手書き文字の個性が現れる特性の機械的計測化とその解析

吉村 ミツ  木村 文隆  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J63-D   No.9   pp.795-802
発行日: 1980/09/25
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Print ISSN: 0913-5713
論文種別: 論文
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あらまし: 
手書き文字には筆者固有の偏り(個性)がある.筆跡心理学と筆跡鑑定の分野では,それが,画線の長短,傾斜,直曲の度,画線と画線の間隔あるいは線形態,線質,字画構成などとしては握されている.本論文の目的は,それを客観的機械的方法では握することである.この目的のため特性値として,モーメントに関する量,縦横に関する量,ストロークのわん曲と長さに関する量,特徴点間の距離と傾きに関する量を定義した.各特性値の役割を実験的に調べるため,4人の筆者がアエツルの4字種を各32回反復筆記した文字サンプルについて計測を行い,各特性値ごとの一変量一元配置分散分析を行ったところ,約70の全特性値に個性が現れていた.同じデータについて主成分分析を行ったところ,累積寄与率が第5主成分までで約75%,第10主成分までで90%をこえていた.従って,機械的方法による個性の研究では,ここで定義した全特性値を実測して原データを得た後,それを5~10次元に総合して用いればよいことが分かった.