わく内自由手書き片仮名の筆者識別法の比較

吉村 ミツ  木村 文隆  吉村 功  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J63-D   No.10   pp.819-826
発行日: 1980/10/25
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Print ISSN: 0913-5713
論文種別: 論文
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あらまし: 
本論文では,文字サンプルの筆者がある有限人(a人)の中に確実に存在するという条件の下で,その筆者を識別するための方法を実験的に比較する.識別法を構成するデータとしては,a人の書いた学習用文字サンプルについて,機械的計測が可能な多数の特性値を測定したものを用いる.具体的には,多数の特性値を,(i)主成分分析法,(ii)正準判別分析法,(iii)変数選択法のそれぞれで少数次元の変数に集約し,それに基づいてマハラノビス汎距離を計算し,距離最小の人を筆者とするという3方法を考えた.実験では,4人にア,エ,ツ,ル4字種をわく内に各32回反復筆記させたものを学習用文字サンプルとし,それと同個数の識別用文字サンプルの識別を行いその正答率を調べた.それによると,変数はたかだか6次元に集約され,主成分分析法と正準判別分析法においては,正答率がほぼ95%を越え,両者はほとんど同程度であった.これに比べて変数選択法は,正答率が平均して2~3%低く,方法としてやや劣ることが分かった.4字種の中ではアが最も正答率が良く,ツが最も悪かった.