GICによる固体インダクタ

中村 正孝  重広 孝則  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J63-C   No.8   pp.553-560
公開日: 1980/08/25
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Print ISSN: 0373-6113
論文種別: 論文
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入出力端の電圧電流関係が,E1=E2I1=I2/jωτであるGICによる固体インダクタについて述べている.本GICは,電圧を容量に加え微分電流を取り出す方法による構成で,トランジスタ3石の簡単な基本構成にもかかわらず,位相遅れ次数が多いため,高い周波数で寄生発振を生ずるということが問題であった.本論文では,誘導性トランジスタによって回路ループ内に伝送零点をもたせる考え方を用い,この寄生発振を効果的に防止することができた.又,動作周波数域におけるQの低下については,容量・抵抗の直列素子を付加するだけの有効なQ補償方法を提案している.本固体インダクタを実測した結果,約1 MHz付近まで500 ppm/℃前後の温度係数のインダクタンス値,ならびに温度に対して高いQが安定に得られることが確かめられた.回路ループが直流的にしゃ断されているので,複数個の本GICを直結しても,無条件に直流バイアスが安定に得られる特徴を有する.そこで,帯域フィルタ(中心周波数455 kHz,帯域幅21.4 kHz)への応用を試みている.