手書き片仮名の幾何学的特徴を用いた正規化の一手法

岡部 直木  吉村 ミツ  三宅 康二  市川 真人  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J61-D   No.10   pp.783-790
発行日: 1978/10/25
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Print ISSN: 0913-5713
論文種別: 論文
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あらまし: 
2値線図形を細線化的手法を用いて処理する場合,局所的特徴の処理に重点が置かれ,図形全体をとらえた大局的特徴が十分に生かされないことが多い.本論文では,図形を構成する線分の方向から図形の種々の大局的特徴量を抽出し,入力図形を標準的な正規化図形に変換する方法を提案する.まず,入力図形を22.5°の分解能で,方向別に幾つかの領域(線分)に分割し,更に,図形を構成する線分の方向を大局的にとらえた特徴量として,主軸,副軸,残軸を抽出する.次に,図形を構成する線分の相対的位置関係を表す要心という位置の特徴点を定め,その点のまわりに,主軸と副軸の情報および線分の方向により重みづけを行った標準偏差を,大きさの特徴量として定める.更に,要心が画面の中心に来るように図形の平行移動を行い,大きさの特徴量が一定になるよう拡大・縮小を行って正規化図形を求める.手書き片仮名を例にとり,軸と正規化図形が非常に安定に抽出されることを,視察により確かめた.又,「コ」,「エ」などの平行線の存在する文字と,「ト」,「ナ」など平行線の存在しない文字,合計1,000文字について平行線の有無の判別を試みたところ98.7%の正解率を得た.