コンパートメントシステムの次数およびパラメータ推定法について

梶谷 文彦  川越 恭二  前田 肇  児玉 慎三  堀 正二  稲田 紘  井上 通敏  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J60-D   No.3   pp.209-215
発行日: 1977/03/25
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Print ISSN: 0913-5713
論文種別: 論文
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あらまし: 
コンパートメントアナリシスは,幾つかのコンパートメント(区画)から構成されているシステムに,トレーサ(追跡物質)をパルス状に入力した場合,限られた1部の区画の動態曲線の計測値から,区画の数や移行係数を求めようとするものであり,生体系の解析に広く用いられている.この動態曲線は,通常幾つかの指数関数の和で表されることが知られている.このような指数関数の同定法として,これまで幾つかの方法が提案されているが,いずれも指数関数の数の推定に問題があるとされている.そこで,本研究では,生体解析にしばしば用いられているラジオアイソトープのように計測値が,ポアソン分布に従う場合について,最ゆう法ならびに赤池のAICを用いて同定を行う方法を提案し,種々の数値実験によって本法の妥当性について検討を加えた.その結果,次数およびパラメータの推定精度は,指数部が互いに極めて接近している場合を除いて良好であった.又,指数部が互いに近い場合にも,サンプリング条件を最適化して本法を適用すると推定精度が向上し,本法が,指数関数の数およびパラメータ推定の両面に優れていることが明らかになった.