短波回線の有効化を図った狭帯域リンコンペックス方式

石上 彦一  来山 征士  佐藤 明  田村 潤三  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J60-B   No.2   pp.101-108
発行日: 1977/02/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0373-6105
論文種別: 論文
専門分野: 
キーワード: 


本文: PDF(777.5KB)>>
論文を購入




あらまし: 
近年,短波無線電話の設備をもつ船舶局は,世界的に増加の傾向を示し,これに伴い短波通信の需要が以前にも増して益々多くなり,周波数の確保が世界的に重要な課題となっている.この問題の解決の一案として従来の船舶用リンコンペックス方式の占有帯域幅を約25%狭め,且つ狭帯域化によって生じる通話品質の劣化を補償できる狭帯域リンコンペックス方式を提案し,これに関して研究を加え,所期の成果を得た.本論文は本方式の特徴とする受信側に設定した高調波発生回路によって,受信音声信号から,その高調波成分を作り,受信音声信号に付加して,通話品質の劣化を補償する方法について述べると共に,本方式の雑音の影響や周波数スペクトルの復元性,さらに音節明りょう度および自然度の主観的評価試験の諸結果から,本方式の狭帯域効果を明らかにしている.本方式は比較的簡単な回路構成で,従来の船舶用リンコンペックス方式の通話品質に比べほとんど遜色なく,短波無線電話の占有周波数帯幅を約25%縮少させ,世界的に増加の傾向にある船舶無線電話のそ通に大きく寄与できるものである.又,超短波無線回線などへの利用も容易で,その効果が期待できる.