連想形記憶の動作範囲とその性能評価について

村上 研二  武智 宏親  相原 恒博  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J59-D   No.12   pp.929-936
発行日: 1976/12/25
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Print ISSN: 0913-5713
論文種別: 論文
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あらまし: 
人間の持つ連想処理能力を工学的立場から研究しこれを利用するため,これまでに各種の連想形記憶モデルが提案されている.その中でアソシアトロン形の連想形記憶モデルは特に興味深いモデルであり,このモデルの連想能力に対する解析が種々の面から行われている.ところが,これまでの解析ではモデルに与えられる記憶パターンの性質とモデルの連想能力との関係についてはほとんど議論されていなかった.しかし実際には記憶パターンの性質がモデルの連想動作に及ぼす影響はかなり大きいものと考えられ,これに対する検討が必要であった.そこで本稿では,記憶パターンの性質を統計的にとらえることによりこれを解析した.まず,モデルが物理的に意味のある連想動作をするために記憶パターンが満足しなければならない条件を示した.次に,記憶パターンの統計的性質がモデルの連想能力に与える影響を評価することのできる“一般的な読出し確率”を提案し,これを用いてモデルの連想能力に対する記憶パターンの性質,記憶パターンの個数,入力パターンの有効次元数の関係を明らかにした.これにより,アソシアトロン形の連想形記憶モデルのより実際的な動作を知ることが可能となった.