電子ビーム波のエネルギー関係式―場の古典的一般論からのアプローチ―

森川 良孝  浜田 博  竹内 良亘  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J57-B   No.2   pp.83-90
発行日: 1974/02/25
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Print ISSN: 0373-6105
論文種別: 論文・資料
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あらまし: 
荷電粒子ビームを用いた増幅管の増幅現象を線形化理論の枠内で説明するための基礎概念は,(a)線形化理論の枠内でのパワー保存定理の成立,(b)負の時間平均エネルギーを運ぶ波動の存在である.しかし,(a)は系のエネルギー保存則からの自明な帰結でない.本論文では,場の古典的一般論の立場から非線形系での摂動論を展開し,とくに非摂動解と一次摂動解に注目してパワー保存定理を論じ,非摂動解が時間に依存しないときはパワー保存定理が成立することを示す.このとき一次摂動解が非減衰(非増大)波の場合,線形化エネルギー関係量の時間平均は物理的意味のある全二次のエネルギー関係量のそれに一致する.(b)については,同じ立場から慣性系間の波動の時間平均エネルギー変換式を導き,群速度で移動する座標系での時間平均エネルギーが正ならば,群速度が位相速度を越える場合に負の時間平均エネルギーを運ぶことを示す.また,空間電荷波,サイクロトロン波,同期波についてこの変換式を用い,エネルギー関係量の時間平均を実際に計算する.同期波では,この変換式はそのままでは適用できないので,回転座標系間にも適用できるよう拡張して計算する.