しゃへい管の温度差を考慮した光ビーム導波系の伝送特性

末松 安晴  長嶋 秀世  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J53-B   No.6   pp.345-352
発行日: 1970/06/25
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Print ISSN: 0373-6105
論文種別: 論文・資料
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あらまし: 
しゃへい管を用いたレンズ列光ビーム導波系では,しゃへい管の上下に温度差が現われ,これにより光ビームに軸からのずれが生じ,伝送損失の原因となる.本論文は,この温度差が光ビーム導波系に与える影響を検討するために,まず温度差が正弦波変化,指数変化および一定のときの光ビームの安定性について,レンズの軸ずれ,ランダムな温度差の分布を考慮して検討した.さらに,この温度差から生ずるビーム変位に伴う損失が最小となるレンズ間隔を,レンズの軸ずれと,レンズの反射損失との関連において求めた.温度差が周期的に変動する場合は,光ビームのずれは温度差の変動の周期がπ/2に近くなると大きくなり,指数変化の場合は,導波系の往復のビームのずれは著しく異なる.また,温度差がランダムにある場合には,ビーム変位への効果はレンズのランダムな軸ずれが等価的に増大したことと等しくなる.温度差がある場合,レンズのランダムな軸ずれ,散乱損失,レンズ半径をそれぞれ(1 mm)2,1%,2.5 cmとし,温度差ΔT=0.01℃としたとき,伝送損失を最小にする最適レンズ間隔は約150 mとなる.この最適レンズ間隔は,ΔTが小さい領域ではレンズの軸ずれによって影響され,そのため一定のΔT以下では,最適レンズ間隔は一定値となり,ΔTによらなくなる.