四次項収差をもつレンズ列導波系のビームの安定性

末松 安晴  長嶋 秀世  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J52-B   No.12   pp.733-738
発行日: 1969/12/25
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Print ISSN: 0373-6105
論文種別: 論文・資料
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本論文はレンズ列光ビーム導波系の各レンズが横方向の面に四次項のひずみをもつとき,光ビームのガウス基本波の軌跡に与える影響について検討を行なった.この四次項ひずみはガウス基本波の入射に対しては,高次姿態への変換を含み,そのためビームの安定性に与える効果を表わすマトリクスは非線形となり,普通に使われているマトリクス演算は用いることができない.したがって,この非線形マトリクスともいうべき行列に対して直積,その他を用いて線形演算形とし,レンズの四次項収差が導波系の安定性におよぼす影響について求めた.この四次項収差によるビーム光路のずれは,主に四次項ひずみの係数hとレンズ間隔lとの積hlの大きさと光路の導波系の中心軸よりのずれにより生じ,この効果は,光路のずれを距離と共に増大させる結果となる.また,導波系に他の不完全性があれば,レンズの個数nに比例する項のほかに新たにnの三乗および四乗に比例する項が付加される.そのほか長距離の光導波系としては,レンズの四次項収差が姿態変換度に与える影響は,ビーム光路の安定性に与える効果より小さいことが示されている.