超伝導集積回路評価用の広帯域クライオプローブの開発

鈴木 秀雄  竹内 尚輝  吉川 信行  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J104-C   No.6   pp.193-201
公開日: 2021/02/03
早期公開日: 2021/02/03
Online ISSN: 1881-0217
DOI: 10.14923/transelej.2020JCI0013
論文種別: 招待論文
専門分野: 超伝導エレクトロニクス
キーワード: 
単一磁束量子回路,  SFQ,  断熱量子磁束パラメトロン,  AQFP,  広帯域クライオプローブ,  超伝導集積回路,  

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あらまし: 
超伝導を用いた単一磁束量子回路(SFQ回路)や断熱量子磁束パラメトロン回路(AQFP回路)は,CMOSに比べて高速かつ低消費エネルギーである特長から研究が盛んに行われている.これらの超伝導回路は主にニオブ系の金属材料を用いて作製されており,4K近辺に冷却する必要がある.また,超伝導回路は本質的に磁場に対して敏感であることから,磁気シールドを行うとともに磁化のない環境が必要である.我々はAQFP回路などを5GHz程度の高速信号で評価を行うために,48個の入出力端子を有する広帯域クライオプローブを自主開発した.このプローブは超伝導チップに配置した電極パッドと直接コンタクトし,液体ヘリウム(LHe)に直浸して4.2Kに冷却する方式である.開発したプローブは,室温―4.2K間で,8GHzまで-3dB以下,15GHzまで-4~-5dB以下と良好な通過特性S21を得た.また開発過程で生じた問題点として,基板として用いているSiの導電性とチップ上の電極パッドに起因した問題とその解析結果に関しても述べる.