CMA-ESにおける高次元・悪条件最適化のための確率的次元選択手法

清水 洸希  小宮山 純平  豊田 正史  
(データ工学研究専門委員会推薦論文)

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J103-D   No.5   pp.415-426
発行日: 2020/05/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2019DET0003
論文種別: 特集論文 (データ工学と情報マネジメント論文特集)
専門分野: 目的関数の最適化
キーワード: 
進化戦略,  進化計算,  最適化,  機械学習,  

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あらまし: 
本論文では,高次元かつ悪条件な目的関数の最適化を目的とした,CMA-ESにおいて目的関数の次元を任意の次元の組に確率的に分割し一組ずつ更新する手法を提案する.CMA-ESは,進化戦略に分散共分散行列を導入し,変数間の依存性を考慮した最適化を可能としたアルゴリズムで,ブラックボックス最適化問題において優れた性能を発揮している.一方で,100,000次元のEllipsoid関数のような高次元かつ悪条件な関数の最適化においては反復を重ねても,目的関数値の初期値からの減少が見られないことが報告されている[1].本論文では,CMA-ESの変数の一つであるステップサイズが,目的関数が悪条件である場合に,分散共分散行列の適応を妨げていることが,原因の一つであることを実験を通して確認し,解決のため前述の手法を提案した.提案手法は,悪条件関数の最適化における条件数の良化とステップサイズのベクトル化の二点を達成し,高次元かつ悪条件な関数の最適化において,従来のCMA-ESよりも優れた結果を得た.