一点が短絡されたストリップ導体を用いて方向性を改善した結合線路形方向性結合器

吉岡 秀浩  廣田 明道  石橋 秀則  米田 尚史  高橋 徹  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J103-C   No.6   pp.305-312
公開日: 2020/05/20
Online ISSN: 1881-0217
DOI: 
論文種別: 招待論文
専門分野: マイクロ波,ミリ波
キーワード: 
方向性結合器,  方向性,  フォワード結合,  多層基板,  通過位相,  

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あらまし: 
多層基板から構成された結合線路形方向性結合器では,使用する基板が薄く,信号導体と地導体の間隔が狭いことがある.その場合,製造上の制約から,実際の終端の負荷インピーダンス ZL と,フォワード結合量が最小となる終端の負荷インピーダンス ZC とを一致させることが困難になり,不要なフォワード結合が生じて方向性が劣化する.このうち結合線路インピーダンスが低下した方向性結合器では,偶モードの通過位相 θe が奇モードの通過位相 θo に対して進むことに起因して不要なフォワード結合が生じ,方向性が劣化する.そのため,偶奇モードの通過位相差を低減させることにより,方向性の改善が期待できる.そこで,筆者らは ZLZC が異なる場合において,方向性が劣化した方向性結合器に一点が短絡されたストリップ導体を装荷することで,偶奇モードの通過位相差を低減させ,方向性を改善する方法を提案した.本改善法をストリップ結合線路形方向性結合器に適用して試作を行った結果,0.84GHzにおいて方向性が6.6dB改善し,その有効性を確認した.