周波数検出と分周数制御を用いたPLLのチャープ信号の線形性補償手法

和田 平  水谷 浩之  中溝 英之  田島 賢一  森 一富  檜枝 護重  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J103-C   No.4   pp.219-227
公開日: 2020/03/12
Online ISSN: 1881-0217
DOI: 
論文種別: 論文
専門分野: マイクロ波,ミリ波
キーワード: 
FMCW,  PLL,  チャープ信号,  

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あらまし: 
FMCWレーダで用いられる時間-周波数特性が三角波状のチャープ信号をPLLで生成する場合,その変曲点付近ではPLLの過渡応答によりオーバシュートが発生し,線形性が劣化する.本論文では,チャープ信号の変曲点も含めて線形性を補償する手法を提案する.提案手法では,PLLの出力周波数を検出し,検出結果から所望の周波数との誤差を小さくするための分周数を算出し,その後のチャープ信号の周期では,算出した分周数を用いて分周器を制御することで,変曲点も含めて線形性を補償する.PLLの出力周波数を動作中に常時検出して補償を行う手法のため,温度や経年変化によるVCOの感度変化に対応できる.このため,初期校正後にレーダ運用を開始する場合には,レーダの運用を停止することなくチャープ信号を生成できる.シミュレーション及び測定により提案手法の原理検証を行い,PLLの出力周波数が所望の周波数に近づき,周波数誤差が低減し,線形性が改善されることを確認した.