黄色発光ポリパラフェニレンビニレン系高分子薄膜の加熱処理効果と異種共役高分子によるトップゲート型ヘテロ構造高分子発光トランジスタへの展開

梶井 博武  近藤 正彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J103-C   No.4   pp.211-218
公開日: 2020/03/12
Online ISSN: 1881-0217
DOI: 
論文種別: 招待論文
専門分野: 有機エレクトロニクス
キーワード: 
共役高分子,  高分子発光トランジスタ,  ヘテロ構造,  ポリパラフェニレンビニレン,  

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あらまし: 
溶液プロセス可能な高分子EL材料の一つであるポリパラフェニレンビニレン(PPV)系高分子を使用した異種材料によるトップゲート型ヘテロ構造高分子発光トランジスタの作製及びその電気光学特性の改善に関する知見を得ることを目指した.PPV誘導体であるSuper yellow (SY)を活性層に用いたトップゲート・ボトムコンタクト構造の単層素子から主にp型動作を示し,SY薄膜の絶対蛍光量子収率は加熱処理温度の増加に伴い単調に減少したが,SYのガラス転移温度以上の150℃で加熱処理した薄膜において正孔電界効果移動度が改善した.適切なゲート電圧を印加することで電子注入電極であるドレイン近傍にSYに起因する電界発光が得られ,ソース・ドレイン電極としてITO透明電極を用いた素子から正孔のみ伝導している状態で,電極近傍のみ電子が注入されている単極性に近い特性を示した.コンタクトプリント法にて有機層下層には電子輸送性の高いフルオレン系高分子であるpoly(9,9-dioctylfluorene-co-benzothiadiazole) (F8BT)薄膜を,上層にはSY薄膜を用いた異種材料によるヘテロ構造素子を実現し,低仕事関数の金属を用いずF8BTの電子輸送性を利用することで,SY単層のみでは単極性を示した素子からヘテロ構造化により両極性の特性が得られた.