主観的輪郭を用いた回転3Dテキスト型CAPTCHAの提案

臼崎 翔太郎  油田 健太郎  山場 久昭  片山 徹郎  椋木 雅之  朴 美娘  岡崎 直宣  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J103-B   No.8   pp.332-343
発行日: 2020/08/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2019WFP0007
論文種別: 特集論文 (通信技術の未来を拓く若手論文特集)
専門分野: マルチメディアシステム
キーワード: 
テキスト型CAPTCHA,  主観的輪郭,  3Dオブジェクト認識,  Convolutional Neural Network,  

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あらまし: 
テキスト型CAPTCHAは機械の攻撃精度が高く,実用には複雑な妨害が必要である.本研究では,主観的輪郭に着目し,複雑な妨害が必要ないテキスト型CAPTCHAを検討する.本手法では3D空間に縦か横に回転する3D文字を配置し,指定された向きに回転する文字を入力させる.3D文字は側面部のみが視認されるようにしており,人間は主観的輪郭の知覚により側面部分の形状から文字を判読できるが,機械には,配置位置や向きで異なる形状を同じ文字だと認識するのは困難である.また回転運動は,人間には文字認識の手がかりとなるが,機械には回転方向の機械的な認識も必要となる.評価実験の結果,人間成功率は0.91であり,既存のテキスト型CAPTCHAの平均成功率を4ポイント上回った.深層学習手法のCNNによる攻撃プログラムを作成し計1,000問のCAPTCHAに適用した結果,文字の認識率は0.930,機械成功率は0.618であり,今後は他の妨害を検討する必要があることが分かった.またユーザビリティ評価では回答時間とSUSを調査した.平均回答時間は21.4秒と既存手法よりも8.4秒長いが,SUSは73.3であり,画像型CAPTCHAと同等程度の高いユーザビリティを保持していることが分かった.