5Gにおける高SHF帯広帯域Massive MIMOシステムを用いた屋外SU-MIMO実験評価

蒲原 健一郎  中川 兼治  酒井 学  井浦 裕貴  西本 浩  中澤 正幸  岡崎 彰浩  野中 信秀  須山 聡  増野 淳  奥村 幸彦  岡村 敦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J103-B   No.8   pp.309-320
発行日: 2020/08/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2019WFP0001
論文種別: 特集論文 (通信技術の未来を拓く若手論文特集)
専門分野: 無線通信技術
キーワード: 
5G,  高SHF帯,  Massive MIMO,  ハイブリッドビームフォーミング,  SU-MIMO,  空間多重,  

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あらまし: 
近年,第5世代移動通信(5G)システムに関する研究が各所で行われている.著者らはこれまでに高SHF帯におけるAPAA (Active Phased Array Antenna)を用いたアナログビームフォーミングとMIMO (Multiple-Input,Multiple-Output)ディジタルプリコーディング処理を組み合わせたハイブリッドビームフォーミングの検討及び,高SHF帯における広帯域超多素子アンテナ技術(massive MIMO)として28 GHz帯APAA-MIMOシステムの研究開発を行っている.本論文では,屋外見通し環境における28 GHz帯500 MHz帯域幅APAA-MIMOシステムを用いたSU (Single-User)-MIMO 16空間多重伝送の実験及びシミュレーション結果より,基地局(BS)及び移動局(UE)のアレーアンテナの開口を変化させた場合の伝搬路及び伝送特性を評価した.その結果,直接波が支配的である場合,デジタルビームを形成するBSアレー開口に対して遠方界領域にUEが位置する場合,平面波の性質が顕著となって空間多重性能が劣化し,反対に,近傍界領域にUEが位置する場合,球面波の性質が顕著となって空間多重性能が向上することを確認した.これより,見通しが支配的な環境であっても,アレー開口を広げることで正則なMIMOチャネルを形成し,16空間多重伝送を達成できることを実証した.