六角形格子上の積符号を用いた符号化変調方式によるPAPRの低減

北原 裕久  森田 啓義  眞田 亜紀子  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J103-B   No.5   pp.184-197
発行日: 2020/05/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2019JBP3024
論文種別: 論文
専門分野: 基礎理論
キーワード: 
整数符号,  積符号,  PAPR,  六角形格子,  

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あらまし: 
小形通信機器を用いる無線通信においては,寸法や重量が制限されるため,より電力効率の良い通信方式が求められる.本論文では,電力利用効率の良い通信方式として,六角形格子上の整数符号を用いた積符号による符号化変調方式を提案する.六角形格子は信号点の密度が高いため,等方性の19点六角形格子のピーク対平均電力比は矩形16値直交振幅変調(QAM: Quadrature Amplitude Modulation)よりも0.56dB低く抑えることができる.また,整数符号は,訂正可能な誤りを近接点に設定でき,遠方の信号点へ誤る確率よりも近接点へ誤る確率の方が高いと言う実際的な通信路に適している.本検討では,19,37及び61点の六角形格子上で整数符号単体及び整数符号と負巡回符号またはリード・ソロモン符号の積符号のシミュレーションを行った.その結果,整数符号とリード・ソロモン符号の積符号が,負巡回符号との積符号や各符号単体の結果と比べてビット誤り率(BER: Bit Error Rate)の改善効果が大きいことを示すことができた.また,信号点数の近い矩形QAMと比較してBERが1.0×10-5において0.8dBから1dBの符号化利得を得ることができ,提案符号化変調方式による電力及びBERの改善効果を確認できた.