多相回路の雑音と集積回路上の占有面積について

山路 隆文  清水 暁生  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J103-A   No.9   pp.201-209
発行日: 2020/09/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
論文種別: 特集論文 (特集:回路とシステム論文小特集)
専門分野: 
キーワード: 
多相回路,  雑音解析,  信号対雑音電力比,  占有面積,  

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あらまし: 
無線通信のアナログベースバンド回路では複素数の実部と虚部に相当するI信号とQ信号をそれぞれ差動信号として扱う4相方式が事実上の標準となっている.モータの制御が3相信号で可能であるように位相と振幅の情報を扱う無線通信においても3相方式を利用できるという提案がある[1].一方,フィルタ回路の雑音を小さくするには大きな占有面積が必要となることが知られている.雑音特性が面積を決定する場合に3相方式と4相方式でどちらがどのくらい面積において優位であるかを明らかにすることは意義がある.本論文では相の数を3と4に限らず任意の相数nとして議論する.比較を容易にするため利得や周波数特性を相数nによらず一定に保つことができる多相複素係数積分回路を提案する.提案回路を用いて面積がおおよそ一定となる回路の雑音シミュレーションを行ったところ,許容される信号対雑音電力比が一定なら必要な面積は相数nに依存しないという結論を得た.