クラスタ分析を用いた株式市況の非定常状態解析

岩田 英朗  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J103-A   No.1   pp.35-42
発行日: 2020/01/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
論文種別: 論文
専門分野: 人工知能
キーワード: 
クラスタ分析,  外れ値,  株式市況分析,  非定常性の定量化,  

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あらまし: 
主要な経済指標である株価指数の変動メカニズムを解明し,予測に役立てる研究が進んでいる.その変動にはフラクタル構造を認めるが,変動要因の多様性及び構造の複雑さに起因するモデル構築の困難さが報告されている.複雑さの構成要素の一つとして,外れ値の検出及び処理問題が存在する.そこで本論文では,クラスタ分析を活用した市況の異常検出器を構築し,その活用による市場の非定常さに関する議論を試みた.検出器は,k-means法を改良した距離確保法に基づくクラスタ分析機能を備える.本提案法は,要素が単独であるクラスタを合理的かつ効果的に発見する特性を有する.検出器を用いて,2005年から2015年のTOPIX日足から類型をもたない市況を抽出し,異常日と定めた.同日の経済・社会状況から検出器出力の適正さを証明し,複数の検出器で構成する市場の非定常性定量表記手法を提案した.同時に,同定量値を日足値から予測する手法も提示した.2016年から2018年のデータを用いて,これら手法の有用性を確認した.