整数計画ソルバーを用いたNetworked Labs-on-Chipの設計手法

梅田 悠人  山下 茂  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J102-D   No.6   pp.423-433
発行日: 2019/06/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2018JDP7070
論文種別: 論文
専門分野: 計算機システム
キーワード: 
Networked Labs-on-Chip,  液滴ルーティング,  離散モデル,  整数計画ソルバー,  定式化,  

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あらまし: 
近年,生化学分野にてさまざまなバイオチップが研究されている.その中でもNetworked Labs-on-Chip(NLoC)は,経路が複数つながった構造をもつ.この経路内を流れる流体に液滴をポンプから注入し,そのポンプから流体に力を加え,液滴を操作することで生化学実験を行う.NLoCにおける液滴の流れは,物理的要因や相互依存性が原因で予測が難しい.このことにより,NLoCには自動設計手法が存在していない.そこで,チップ上の動作が抽象化された離散モデルが提案され,設計自動化が容易になると期待されている.しかし,この離散モデルを用いた具体的な設計手法はまだ提案されていない.そこで,本論文では離散モデルにおけるNLoCの設計手法を提案する.複数通りの実験が可能な構造を設計するために必要な条件を定式化し,整数計画ソルバーを用いた手法を提案する.その結果,複数通りの実験を行うことができるNLoCの設計自動化が可能となったことを示す.また,実験結果から類推し,ヘッダ液滴一つで全ての実験を可能とする構造を考案し,それが最適であることも示す.