宇宙環境に対する放射線耐性改善を図ったASICプリアンプ内蔵型サーチコイル磁力計の開発

徳永 祐也  尾崎 光紀  八木谷 聡  糀 宏樹  小嶋 浩嗣  米徳 大輔  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J102-B   No.9   pp.685-695
発行日: 2019/09/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2019JBP3004
論文種別: 論文
専門分野: 計測,探査
キーワード: 
ASIC,  サーチコイル,  交流磁界観測,  プラズマ波動,  放射線耐性,  

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あらまし: 
科学衛星を用いた自然電磁波の一種であるプラズマ波動の交流磁界観測が行われている.この観測は,サーチコイルとプリアンプを用いる.サーチコイルは,衛星本体からのノイズの影響を防ぐため,衛星から数m離れたマスト先端に配置される.従来のプリアンプはディスクリート部品で構成され放射線耐性が低く,数mm厚の重金属製放射線シールドが必要である.そのため,プリアンプは衛星内部に配置される.サーチコイルに検出された微弱信号(数mV)は,プリアンプにより増幅される前に数mのケーブルを通ることで雑音の影響を受ける.この雑音はセンサ性能の劣化につながる.この問題に対し,本研究はプリアンプ一体型のサーチコイルを提案する.この方式は,従来のプリアンプをASIC化し,小型軽量化と同時に放射線対策を図ることが必須である.ASICプリアンプはサーチコイル内部に配置され,サーチコイル自体を放射線シールドとして利用する.そのため,質量リソース増大の原因である重金属製放射線シールドを使用しない.本論文は,ASICプリアンプ内蔵型サーチコイルの電気特性と高放射線環境下における振る舞いを定量的に評価した結果について報告する.