サイバーフィジカルシステムでの実世界データ収集

相原 健郎  
(システム開発・ソフトウェア開発論文)

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J102-B   No.6   pp.387-398
発行日: 2019/06/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2018MOI0002
論文種別: 招待論文 (IoT/5Gの進展を担うモバイルネットワークとアプリケーション論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
サイバーフィジカルシステム,  IoT,  モニタリング,  クラウドソーシング,  

本文: FreePDF(5MB)


あらまし: 
無線通信環境の整備とデバイスの小型化・高機能化に加え,スマートフォンの普及やソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の発展などを背景に,従来の情報学研究が主たる対象としてきたサイバー空間上のコンテンツでは捉えきれない実世界の状況把握と制御を目指したサイバーフィジカルシステム(CPS)への注目が広がってきている.CPSでは,物理世界の事象をセンシング技術等によりネットワーク越しに収集し,計算処理を施した結果を直接,あるいは間接に実世界にフィードバックし,その変化等をセンシングで捉えていくというサイクルを想定する.本論文では,CPSの概要について述べた後,主にセンシングからデータ収集の部分に着目する.ここでは,定点-移動体における計測と,センサーデバイスによる自動計測から利用者自身の投稿によるデータ収集までを整理した上で,三つの事例を中心に概説する.具体的には,インフラ構造物の長期モニタリング等を想定したセンシング,プローブカー等の移動体の計測と分析事例,及び,道路状況把握等のためのクラウドソーシングによるセンシングを取り上げる.これらの事例を通じて,今後の通信に求められる研究課題等を考えるきっかけを与えられることを期待する.