宇宙電波監視における3衛星間のTDOAを用いた未知干渉局の累積測位

網嶋 武  鈴木 信弘  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J102-B   No.12   pp.952-961
発行日: 2019/12/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2019JBP3017
論文種別: 論文
専門分野: 計測,探査
キーワード: 
測位,  TDOA,  静止衛星,  干渉,  

本文: PDF(1.4MB)>>
論文を購入




あらまし: 
地上干渉局を位置標定する方法として,3機の衛星を経由して来る同一干渉波から推定した二つの到来時間差(TDOA: Time Difference of Arrival)を用いて干渉局を測位する方式が知られている.しかしながら,TDOA曲線の交差角が浅いため,高い測位精度が得られない.本論文では,精度向上を目的とし,逐次最小2乗法を用いた累積測位方式を提案した.本提案方式は,測位値に逐次最小2乗法に適用する従来方式に対し,TDOA計測値に直接適用する.こうすることにより,二つのTDOAの内,一方で探知抜けがあったとしても,他方を有効に利用できる利点がある.シミュレーション評価の結果,探知確率が0.75の条件でTDOA計測回数を10回に増やした場合,提案方式では約13kmの精度で測位可能であり,1回の場合に比べ61%の改善効果が得られた.更に,従来方式に比べ,提案方式により約14%の測位誤差低減効果を得た.また,この改善効果は探知確率が低いほど顕著となった.