プライバシー保護と法的証明力確保を伴うログの部分開示の一方式

福田 洋治  白石 善明  毛利 公美  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J99-D   No.10   pp.1022-1033
発行日: 2016/10/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2015LIP0010
論文種別: 特集論文 (ライフインテリジェンスとオフィス情報システム論文特集)
専門分野: オフィスアプリケーション・オフィス支援
キーワード: 
プライバシー保護,  デジタルフォレンジック,  法的証明力,  ゼロ知識証明,  グラフ同型判定,  

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あらまし: 
社員の私物端末を業務に活用するというBYOD(bring your own device)においては,セキュリティ対策のみならず私物端末で起こる様々な事象についての情報を時系列に記録したログ(履歴)の重要性も高まっている.しかし,OSやアプリケーション,ネットワークサービスの動作,使用等でユーザが公開・公表を望まないものが含まれるならば,インシデント対応や民事上の紛争や訴訟の場面では,要証事実に関係するログを提示する際,ユーザのプライバシー保護が課題となる.本論文では,端末のユーザが公開・公表を望まないログの部分を正しく読み取れないようにして,要証事実に関係のあるログの部分を法的証明力を高めるかたちで開示するという,グラフ同型判定のゼロ知識証明を用いた方式を提案し,その手続き全体のデータ量,計算量,通信量を評価して,実用可能な方式であることを確認している.