ドップラー観測値を併用するTDOAの位置・速度推定

小菅 義夫  古賀 禎  宮崎 裕己  秋田 学  稲葉 敬之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J99-B   No.3   pp.230-240
発行日: 2016/03/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
TDOA,  測位,  特異値,  誤差解析,  距離差観測値,  ドップラー観測値,  

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あらまし: 
航空機等の目標からの送信電波を,地上の複数の受信局で受信して,目標の位置及び速度を推定する方法について述べる.各受信局は,受信時刻,周波数が計測可能とする.なお,送信時刻は不明であるが,送信周波数は既知とする.この場合,異なる位置にある4カ所以上の受信局間の電波到達時刻差(距離差)を使用して,移動体の位置が推定できる.ただし,このTDOA(Time Difference of Arrival)測位では,送受信機の配置により測位精度が大きく変化し,発散する場合すらある.また,ドップラー効果を利用し,各受信局で,目標の距離変化率(ドップラー)が計測できる.本論文では,Taylor展開推定法により三次元の位置及び速度を推定する二つの方法を提案し比較した.逐次法は,距離差のみで位置を推定したのち,この推定結果とドップラーを使用して速度を推定する.同時法は,距離差とドップラーを使用して,位置と速度を同時に推定する.比較した結果,速度推定精度は両者で同一であるが,位置推定精度は,同時法が優れていることが分かった.更に,送受信機の配置より定まる行列の最小特異値を使用した推定誤差上界の算出式を示した.