ドップラー観測値併用のTOAとTDOA測位精度の同一性

小菅 義夫  古賀 禎  宮崎 裕己  秋田 学  稲葉 敬之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J99-B   No.12   pp.1087-1099
発行日: 2016/12/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2016JBP3039
論文種別: 論文
専門分野: 計測,探査
キーワード: 
TOA,  GPS,  測位,  TDOA,  時計オフセット誤差,  距離,  ドップラー,  誤差解析,  

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あらまし: 
本論文は,テイラー級数推定法を用いて,距離(あるいは距離差)及びドップラーを同時に複数観測し,目標の位置及び速度を推定する場合の精度について述べる.なお,送受信機間に時計オフセット誤差がある場合の距離を観測値とするTOA(Time of Arrival)と,時計オフセット誤差を消去した距離差を観測値とするTDOA(Time Difference of Arrival)は,同一の測位精度となることが報告されている.また,ドップラーと距離を観測値とするTOAは,距離のみを観測する場合に測位が可能ならば,ドップラーを併用しても位置と速度が推定可能なこと,及びドップラーの使用による位置推定精度の劣化はないことが報告されている.したがって,上記の同一精度であるとの結論がドップラー観測値を併用する場合に拡張できれば,TDOAでもドップラーの併用が有効なことが直ちに分かる.本論文では,ドップラー観測値を併用する場合でも,TDOAと時計オフセットを未知数とするTOAとで,推定精度は同一であることを解析的に示す.