テイラー級数推定法を用いたTSOAによる測位法の性能

小菅 義夫  古賀 禎  宮崎 裕己  秋田 学  稲葉 敬之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J99-B   No.10   pp.966-975
発行日: 2016/10/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2016JBP3014
論文種別: 論文
専門分野: 計測,探査
キーワード: 
TSOA,  TDOA,  測位,  特異値,  誤差解析,  

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あらまし: 
送信局よりパルスを送信して得た移動体からの反射電波を,異なる位置にある複数の受信局で受信して,移動体の位置を推定(測位と呼ぶ)する方法について述べる.なお,送受信局の位置は既知で,時刻整合は取れているとする.TSOAでは,パルス送信時刻(Tt)と受信時刻(Tr)より,送信局と移動体間の距離と,移動体と受信局間との距離の和を算出し測位する.この方法では,Ttの検出誤差が,全ての距離和に影響する.TDOAでは,基準局以外の受信局と基準局の受信時刻差より距離差を算出し測位する.この方法では,基準局のTrの検出誤差が,全ての距離差に影響する.しかし,Ttの検出誤差は,距離差には影響しない.本論文では,Taylor級数推定法において,TDOAで測位可能ならば,Ttの検出性能が劣悪でも,送受信局の配置によらず,TSOAは,TDOA以上の性能が,実現できることを解析的に示す.更に,TSOAにおいて,受信局が増加した場合,推定精度に劣化はないことを明らかにした.更にまた,推定が可能かの判定を含めた推定精度の指標,並びに推定誤差の上界及び下界の算出式を示した.