単共振分解型ホルマント推定法の制御に用いる極周波数と零交差周波数の比較評価

渡邉 亮  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J98-D   No.3   pp.512-523
発行日: 2015/03/01
Online ISSN: 1881-0225
論文種別: 論文
専門分野: 音声,聴覚
キーワード: 
ホルマント推定,  逆フィルタ制御(IFC)法,  分析次数決定,  極周波数,  零交差周波数,  

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あらまし: 
逆フィルタ制御(IFC)ホルマント推定システムを制御することの可能な二つのパラメータ,極周波数と零交差周波数荷重平均値を,情報の質に関して比較評価する.従来法としての零交差周波数制御法に対して,極周波数制御では,逆フィルタ出力にDTF (Dynamic Tracking Filter)を接続して極周波数の選択性を上げ,DTF出力の2次LPC分析によって極を推定する方式を用いた.比較評価の基準は,合成音声では,最適次数でのホルマント推定精度と分析次数決定精度であり,実音声では,年齢層,性別の異なる話者が入れ替わり発話する単語系列から自動化した分析によって得たホルマント軌跡の妥当性である.パラメータをランダムに与えた合成音声の分析結果は,二つの評価基準について零交差周波数が極周波数より高精度推定を可能にすることを示した.更に,実音声分析結果は,零交差周波数を用いるならば,ソナグラム及び音素系列との対応において,個数が妥当で自然な連続性をもつホルマント軌跡を生成できることを示した.