大規模な知的照明システムに対応した照度センサ近傍照明の抽出手法

池上 久典  松下 昌平  三木 光範  間 博人  
(システム開発論文)

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J98-D   No.3   pp.459-469
発行日: 2015/03/01
Online ISSN: 1881-0225
論文種別: 特集論文 (学生論文特集)
専門分野: オフィスインフォメーションシステム,e-ビジネスモデリング
キーワード: 
照明制御,  最適化,  オフィス,  省エネルギー,  

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あらまし: 
我々はオフィスにおける執務者の快適性向上と照明の消費電力の削減を両立する知的照明システムの研究・開発を行っている.実際のオフィスに導入した結果,各執務者に個別の照度環境を提供し,執務快適性の向上と大幅な消費電力の削減を実現した.今後は更に照明台数の多いオフィスに導入が検討されている.一方,知的照明システムに有効な照明制御アルゴリズムとして,回帰係数を用いた適応的近傍アルゴリズム”ANA/RC”を提案してきた.大規模な照明環境に知的照明システムを導入する場合,照明台数の増加に従って,回帰分析に必要な時間の増加が予想される.本研究では,最小で16灯の照明環境から最大で400灯の照明環境を想定し,回帰分析による学習に必要な時間を検証する.検証の結果,16灯の環境では1分で正確な学習が可能である一方,照明100灯以上の環境になると,正確な学習には6時間以上を要することが分かった.そこで,照明台数の多い環境でも短時間で照度センサに近い照明を抽出するために,回帰分析によらない新たな近傍照明抽出手法を提案する.提案手法は照明を縦横の列にグループ化し,照度センサの照度に大きく影響を与える照明列を判定することで,縦横の照明列に共通する照明を近傍照明として抽出する手法である.検証実験を行い,回帰分析を用いる手法よりも短時間で照度センサに近い照明を正確に抽出できることを示した.