手話翻訳を目指したジャーク最小モデルに基づく手話単語の腕運動パターンの認識

猪狩 晋平  福村 直博  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J98-D   No.3   pp.437-447
発行日: 2015/03/01
Online ISSN: 1881-0225
論文種別: 特集論文 (学生論文特集)
専門分野: ヒューマンコンピュータインタラクション
キーワード: 
手話認識,  ジャーク最小モデル,  特徴点,  経由点抽出,  

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あらまし: 
手話はろう者の方々にとって主要な意思疎通の手段であり,聴覚障がい者の社会進出に健聴者が対応するために手話翻訳ツールの開発が求められている.手話は手の動作,指の形状,表情などの諸要素から成り立つが,大半の手話単語における認識のためには手の動作の認識が不可欠である.手の動作の認識において計測された運動データをそのまま比較した場合,パターン長が長く計算時間が膨大になるため,運動の時系列データから特徴点を抽出して認識を行うべきである.ただし,特徴点の数により増大する計算時間と,手話単語動作の認識率はトレードオフの関係にあり,有効な特徴点を定める方法は確立されていない.本研究では,ヒト腕の運動をよく近似できるジャーク最小モデルに基づいて抽出された経由点を手話運動の特徴点として利用する方法を提案する.手話の認識に適した経由点を抽出するためのアルゴリズムの検討を行い,6名の手話経験者より計測された50種類の手話運動データから経由点を抽出し,DP照合による認識実験を行った.その結果,リアルタイムでの認識が可能な計算時間内で95.2%という高い認識率が得られ,トレードオフの解消を確認した.