距離とドップラーを観測値とするテイラー級数推定法を用いた三次元の位置及び速度推定の解析

小菅 義夫  古賀 禎  宮崎 裕己  秋田 学  稲葉 敬之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J98-B   No.8   pp.830-839
発行日: 2015/08/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
TOA,  GPS,  測位,  誤差解析,  距離,  ドップラー,  

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あらまし: 
追尾フィルタにおいて,位置のほかに,速度を観測値として使用すれば,追尾性能が改善できる.ただし,速度観測により,位置観測精度に劣化がないことが前提である.ところで,TOA(Time of Arrival)測位は,送受信機間の距離を同時に複数観測し,目標の位置を推定する.この代表例は,GPS(Global Positioning System)である.このため,GPS等でも,距離のほかにドップラー(距離の時間微分値)を観測し三次元の位置と速度を推定し,これを追尾フィルタの観測値として使用すれば,追尾性能の向上が期待できる.なお,GPS等で使用するTaylor展開推定法によるTOA測位では,送受信機の配置により測位精度が大きく変化し,発散する場合すらある.本論文では,Taylor展開推定法において,距離のみを観測するTOAで測位が可能な送受信機の配置ならば,距離とドップラーを複数同時に観測し三次元の位置及び速度が推定可能なことを示す.また,この場合,ドップラーの観測精度や送受信機の配置がどのような場合でも,ドップラーの使用による位置推定精度の劣化はないことを解析的に示す.