位置・速度を観測値とした過渡応答用の等加速度運動モデル非干渉形フィルタ

小菅 義夫  古賀 禎  宮崎 裕己  秋田 学  稲葉 敬之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J98-B   No.5   pp.433-441
発行日: 2015/05/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
追尾フィルタ,  カルマンフィルタ,  過渡応答,  α-β-γフィルタ,  

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あらまし: 
等加速度運動モデルを使用した追尾フィルタの初期状態での過渡応答について述べる.この代表例は,位置のみを観測値として運動モデルに曖昧さがないとしたカルマンフィルタ(K-Lと呼ぶ)である.このK-Lより導出される α-β-γ フィルタは,簡便で実用的なばかりではなく,追尾性能の解析が容易である.ところで,位置及び速度を観測値として,運動モデルに曖昧さがないとした等加速度運動モデルを使用したカルマンフィルタで追尾フィルタが構築できる.この場合,重み付き最小自乗法で初期値を算出すれば(K-LVと呼ぶ),速度観測性能によらず,K-Lより高性能である.しかし,α-β-γ フィルタのように逆行列及び誤差共分散行列の算出が不要な簡便な追尾フィルタが,K-LVから導出できるかどうかは不明だった.本論文では,一次元空間用のK-LVにおいて,サンプリング間隔及び観測雑音の統計的性質が一定ならば,上記のような簡便な追尾フィルタが構築できることを示す.また,追尾誤差の分散も,逆行列の計算なしで,サンプリング回数,サンプリング間隔,位置と速度の観測雑音の相関係数及び位置,速度の観測雑音の分散から算出できることを示す.