TOAとTDOA測位の同一性

小菅 義夫  古賀 禎  宮崎 裕己  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J98-B   No.2   pp.223-233
発行日: 2015/02/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
論文種別: 論文
専門分野: 計測,探査
キーワード: 
TOA,  GPS,  測位,  TDOA,  時計誤差,  距離観測値,  誤差解析,  

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あらまし: 
本論文は,距離あるいは距離差を同時に複数観測し,移動体である目標の位置を推定する測位法について述べる.TOA(Time of Arrival)測位の場合,三次元の位置と,送受信機間の時計誤差の4個が未知数となる.一方,TDOA(Time Difference of Arrival)測位では,距離観測値の差をとり,時計誤差を消去して得た三個以上の送受信機間の距離差を使用して,三次元の位置を推定する.また,距離差のみの観測の場合でも,TDOAでは測位可能である.本論文では,TDOAと時計誤差を未知数とする場合のTOAの三次元の位置推定結果は同一であること示す.この結果,送信時刻あるいは受信時刻の検出が不要なTDOAを使用して,TOAより簡便なハードウェアで,TOAと同一性能の測位システムが構築できることが分かった.ただし,距離差の観測雑音共分散行列は対角行列ではないため,TDOAでの誤差解析は困難である.このため,対角行列であるTOAの観測雑音共分散行列を使用して,ハードウェアの追加なしで,TDOAでの誤差を容易に解析する方法を提案した.以上より,TDOAの有効性が判明した.