Dual-Channel Modelに基づく対話エージェントを利用した協同による説明活動の促進方法

林 勇吾  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J97-D   No.1   pp.17-27
発行日: 2014/01/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 
Print ISSN: 1880-4535
論文種別: 特集論文 (ヒューマンコミュニケーション〜価値ある生活環境構築のための情報技術〜論文特集)
専門分野: ヒューマンコミュニケーション基礎
キーワード: 
ぺタゴジカル・会話エージェント,  説明活動,  マルチメディア学習,  

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あらまし: 
本研究では,学習者ペアが主体となって行う説明構築活動において,PCA (Pedagogical Conversational Agent)によるファシリテーションの効果的な提示方法を検討した.特にDual-Channel Modelに基づき,学習者が説明構築で用いる感覚モダリティとPCAからのファシリテーションを受け取るときに用いる感覚モダリティを分散させ,効率良く認知負荷を与えることによる学習効果を実験的に検討した.実験では,学習者ペアがテキストチャットにより,授業で習った基礎概念についてお互いに説明し合う場面を設定し,学習者ペアの発言に応じて,感情を表出しながらファシリテーションを行うPCAを用いた.PCAのファシリテーション方法として,学習者が説明活動で利用するチャットによる視覚モダリティーとは異なる,聴覚モダリティに対する音声ナレーションによる情報提示を行った.実験の結果,異なる感覚モダリティを用いてファシリテーションを行った場合のほうが,同じ感覚モダリティーを利用してファシリテーションを行った場合よりも,発話の質や学習のパフォーマンスが向上していた.本研究で提案する手法は,人間の認知特性を考慮したPCAによる協同学習の支援方法として重要な示唆を与える.