タクソノミを用いたNoveltyの高いアイテムの推薦手法

中辻 真  藤原 靖宏  内山 俊郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J96-D   No.4   pp.926-940
発行日: 2013/04/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 
Print ISSN: 1880-4535
論文種別: 論文
専門分野: データ工学,Web情報システム
キーワード: 
Novelty,  協調フィルタリング,  タクソノミ,  Random Walk with Restarts,  

本文: PDF(627KB)
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あらまし: 
本研究の目的は,精度良くNoveltyの高いアイテムをユーザに推薦可能とすることである.本論文ではNovelアイテムを“ユーザの現在の興味対象からアイテムのタクソノミ上で距離があるが興味をもちうるアイテム”と定義し,アイテムのNoveltyを“ユーザの現在の興味対象から当該アイテムまでのタクソノミ上の最短距離” に基づき計算する.具体的にはNoveltyを,ユーザが過去にアクセスしたアイテムの所属クラスから推薦されるアイテムの所属クラスまでのアイテムのタクソノミ上での最小ホップ数で測る.本論文では二つのアプローチをとる.一つ目はユーザ間の類似度を,アイテムに対しユーザが与えた評価値のみでなく,アイテムのタクソノミも用いて計算する.これによりユーザのもつアイテムのみでなく,アイテムの属するクラスの一致性をも用いてユーザの類似度を計算でき,結果として多くのアイテムを精度良く被推薦ユーザに提示できる.二つ目は,ノードをユーザとしユーザ間の類似度をエッジの重みとしてもつユーザグラフを構成し,ユーザグラフ上で被推薦ユーザに対応するノードを起点とするRandom Walk with Restartsを実施する.そして,起点ユーザノードとの間のエッジ上の重みは大きくないが,起点ユーザノードとの関連性の大きいユーザノードを検出する.そうして検出されたユーザは,起点ユーザと一致しないクラスに属するアイテムをもつため,被推薦ユーザにとってNoveltyの高いアイテムを多くもつと期待できる.複数種類のデータセットを用いた検証実験を通じ,既存の手法よりも提案手法が高い精度でNoveltyの高いアイテムを検出できることを示した.