位置のn階微分値を一定とする追尾フィルタの初期値算出方法

小菅 義夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J96-B   No.8   pp.859-866
発行日: 2013/08/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
追尾フィルタ,  最小二乗法,  初期値,  過渡応答,  初期化,  

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あらまし: 
目標からの三次元の位置観測値をもとに,目標の位置・速度などの真値を推定する追尾フィルタの初期値算出方法について述べる.ここで,推定誤差が小さい初期値が,望ましい.ところで,例えば,加速度を算出するためには,最低3サンプリングの観測値が必要である.この場合,最新サンプリング時刻の目標位置観測値,並びにサンプリング間隔一定で,目標は等加速度運動を行うとして得られる連立方程式を解いて,3サンプリング分の目標位置観測値より算出した速度及び加速度を初期値とする方法が,文献[8]に報告されている.しかし,従来法は,観測誤差の影響を考慮しておらず,適正な方法なのかどうか不明だった.本論文では,サンプリング間隔は不定とし,各サンプリング時刻の観測雑音共分散行列の逆行列で重み付けした位置推定誤差の総和を最小化することにより,初期値を算出した.なお,目標位置ベクトルの n階時間微分値が一定とした場合,異なる時刻の n + 1 サンプリング分の観測位置から初期値が算出可能であることを示した.更に,上記従来法は,本論文結果の特別な場合として導出でき,最適性を有していることが分かった.