アドホックネットワークにおける送信速度制御を用いた近傍トラヒック適応形負荷分散手法

山本 嶺  三好 匠  田中 良明  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J96-B   No.7   pp.782-792
発行日: 2013/07/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: ネットワーク
キーワード: 
アドホックネットワーク,  負荷分散,  送信速度制御,  漏れ聞き,  

本文: PDF(1.1MB)>>
論文を購入




あらまし: 
アドホックネットワークでは,移動する端末同士が自律分散的にネットワークを構築して通信を行うため,ネットワーク内の通信状態を一元的に管理することが困難である.そのため,端末密度が高く,通信環境が安定している箇所や端末ほどトラヒックが集中しやすく,ネットワーク内における通信の公平性を低下させる要因となりうる.この問題に対し,経路制御によって負荷分散を実現する手法やTCP制御の効率化によって通信効率を向上させる手法が提案されている.しかし,経路探索に基づく手法では,端末の移動に伴う最適通信経路の変化や負荷の大きな変動に対応することが困難である.また,アドホックネットワーク向けのTCPでは,通信効率の向上を主な目的としているため,ネットワーク全体として適切な制御とならない可能性がある.本論文では,漏れ聞きを利用して把握した近傍端末の通信状態とHelloメッセージの交換によって取得した情報に基づいて送信速度制御を行うことで負荷分散を実現する手法を提案する.また,コンピュータシミュレーションを用いた性能評価を行い,提案手法が高い負荷分散効果を示し,効率的な通信を実現できることを示す.