位置・速度を観測値とした過渡応答用の等速直線運動モデル非干渉形フィルタ

小菅 義夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J96-B   No.3   pp.366-372
発行日: 2013/03/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
追尾フィルタ,  カルマンフィルタ,  線形最小二乗法,  過渡応答,  α-βフィルタ,  

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あらまし: 
自動車や航空機等の移動物体の位置及び速度の真値を推定する一次元空間追尾の初期状態での過渡応答について述べる.位置のみを観測値とする等速直線運動モデルを使用した追尾法におけるこの代表例は,線形最小二乗法である.ここで,過渡応答の性能を改善するには,位置のほかに,速度を観測値として使用すればよいのではとの期待がある.一方,速度の観測精度が悪い場合,かえって性能を悪くするのではとのおそれがある.また,性能が良くても,計算機負荷が重いアルゴリズムでは,リアルタイムシステムの構築が困難である.本論文では,位置及び速度を観測値とした過渡応答用追尾フィルタを,一次元空間用のカルマンフィルタで構成すれば,逆行列の算出が不要となり,計算機負荷が軽くなることを示す.また,本論文の追尾法と,位置のみを観測値とする線形最小二乗法及び速度のみを観測値とする算術平均法との過渡応答を比較する.この結果,本論文の追尾法は,速度観測値の精度によらず,他より性能がよいことが分かった.