動画データを分割配信するシステムの実現と評価

木村 明寛  後藤 佑介  谷口 秀夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J96-B   No.10   pp.1217-1225
発行日: 2013/10/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (ヒト・モノ・データをつなげるインターネットアーキテクチャ論文特集)
専門分野: 通信サービス
キーワード: 
分割配信システム,  スケジューリング,  データ放送,  

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あらまし: 
IPネットワーク上でマルチキャストを用いる動画データの配信は,クライアント数の増加による配信サーバの処理負荷や使用する帯域幅の増加を抑制できる.一方で,クライアントの再生要求に対して個別にユニキャストのチャネルを設定して配信するFull VoDと異なり,複数のクライアントに同じデータを繰り返し配信するNear VoDでは,クライアントは所望のデータが配信されるまで待つ必要がある.この待ち時間を短縮するため,動画データを分割し,複数の通信路で配信を行う分割配信が提案された.分割配信では,データの分割比率の偏りにより再生中に途切れ時間が発生しないようにするため,多くのスケジューリング手法が提案されている.また,これらのスケジューリング手法を用いて,システムの処理負荷やパケット損失が配信に与える影響を明らかにするため,分割配信システムd-Castが提案された.しかし,d-Castは,付加情報が配信に与える影響を考慮していないこと,クライアントがデータを受信する契機をデータの先頭に限定していること,及びデータを受信しながら再生できる逐次再生に対応していないことにより,途切れ時間や待ち時間が発生する.そこで,本論文では,これらの課題に対処した新たな分割配信システムを実現して評価を行い,途切れ時間及び待ち時間の短縮効果を確認する.