遡及型追跡に基づく標識画像の自動収集を用いた標識検出器の高精度化

出口 大輔  道満 恵介  井手 一郎  村瀬 洋  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J95-D   No.1   pp.76-84
発行日: 2012/01/01
Online ISSN: 1881-0225
Print ISSN: 1880-4535
論文種別: 論文
専門分野: 画像・映像処理
キーワード: 
標識検出,  遡及型追跡,  自動収集,  カスケード型識別器,  車載カメラ,  

本文: PDF(1.6MB)
>>論文を購入


あらまし: 
本論文では,車載カメラ映像から多様な変化を含む標識画像を自動収集することにより,高精度な標識検出器を低コストで構築する手法を提案する.様々な環境で精度良く標識を検出するためには,多様な変化を含む標識画像を大量に収集し,それらを学習サンプルとして標識検出器を構築する必要がある.しかしながら,そのような標識の学習サンプルを様々な環境で網羅的に収集することは不可能である.また,遠く離れた標識の画像中のサイズは小さく,それらを自動もしくは半自動で大量に収集することは困難である.一方,ある時点では遠くの標識であったとしても,自車の走行に伴って遠くの標識も徐々に近づき,最終的には大きく撮影されるという特徴がある.このような大きく撮影された標識は自動検出可能であり,また,標識の時間方向への追跡も比較的容易である.そこで本論文では,まず近くで大きく撮影された標識を検出し,一時的に記憶しておいた過去の映像から遡及的に時間をさかのぼりながら標識を追跡することによって,遠く離れた位置の低品質の標識を切り出して収集し,学習サンプルとして標識検出器を構築する手法を提案する.これにより,多様な変化を含む標識画像を自動で収集し,高精度な標識検出器をわずかな手作業で構築可能な手法を実現する.提案手法を様々な環境で撮影した車載カメラ映像に適用した結果,わずかな手作業でF値が約0.957の標識検出器が構築可能であることを確認した.