微小気泡の生体内制御支援のための超音波音場分布可視化システムの開発

田口 侑人  吉永 崇  加藤 俊和  江田 廉  重原 伸彦  桝田 晃司  柿本 隆志  元 文姫  山下 紘正  千葉 敏雄 

誌名
電子情報通信学会論文誌 A  Vol.J95-A  No.6  pp.467-480
発行日: 2012/06/01
Online ISSN: 1881-0195
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 超音波
キーワード: 
音場分布可視化位置計測血管微小気泡

本文: PDF(3.1MB)


あらまし: 
我々はこれまで,超音波を用いた微小気泡の生体内制御を目指し,分岐を有する模擬血管では水流中の気泡の能動的流路選択,直線状の模擬血管では流速に拮抗した気泡の流路内捕そくに関する研究を進めてきた.しかし,将来の生体応用においては,微小気泡制御用の治療用トランスデューサから発する超音波音場内の焦点の,照射目標部位に対する空間的位置合せが問題となる.そこで本研究では画像診断用の超音波プローブ及び治療用トランスデューサの三次元位置姿勢同時計測による,超音波音場の可視化システムを設計・開発した.本システムを用いて焦点位置の誘導精度を検証したところ,水槽実験では診断用プローブ先端から深さ60 mm付近において超音波の照射方向によらず,2.5 mm以内の誤差で位置合せ可能であることが示された.また,本システムを用いて動物実験を行った結果,照射目標に治療用超音波の照射位置を合わせることができた.これより,本システムが目視できない超音波の照射目標であっても,音場の焦点との相対関係を視覚的かつ定量的に捉えられ,微小気泡の生体内制御の支援に有効であることが示された.