九次元運動モデルを使用したNP法の安定性とゲイン行列

小菅 義夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J94-B   No.4   pp.646-654
発行日: 2011/04/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
NP法,  追尾フィルタ,  カルマンフィルタ,  定常ゲイン,  安定性,  

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あらまし: 
等加速度運動モデルを使用した三次元空間の追尾法について述べる.その代表であるカルマンフィルタを使用した追尾法では,等加速度運動以外の目標に対する追従性能を確保するため,運動モデルの曖昧さを表す駆動雑音共分散行列(これをQとする)をあらかじめ正値対称行列として設定する必要がある.しかし,Qは,追尾性能から直接は算出できない決めにくいパラメータである.このため,Qが零行列とする代替に,上記追従性能の指標である定常ジャーク(加速度の時間微分値)偏差が一定として加速度のゲイン行列をあらかじめ定数行列と設定し,線形フィルタで追尾法を構成するNP法を提案した.しかし,Qが零行列のカルマンフィルタは漸近安定とはなり得ない.このため,NP法も不安定のおそれがある.本論文では,九次元運動モデルを使用した定常状態のNP法を導出した.また,加速度の定常ゲイン行列と観測雑音共分散行列が可換で,加速度の定常ゲイン行列が正値対称行列の場合,サンプリング間隔の二乗と加速度の定常ゲイン行列の積が単位行列の4倍より小さければ,この追尾法は漸近安定となることを示した.