六次元運動モデルを使用したNP法の定常ゲイン

小菅 義夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J92-B   No.3   pp.586-594
発行日: 2009/03/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
追尾フィルタ,  NP法,  カルマンフィルタ,  定常ゲイン,  安定,  

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あらまし: 
等速直線運動モデルを使用した追尾法について述べる.その代表例であるカルマンフィルタを使用した追尾法では,運動モデルのあいまいさを表す駆動雑音共分散行列をあらかじめ設定する必要がある.しかし,駆動雑音共分散行列は,追尾性能から直接は算出できないため決めにくいパラメータである.このため,駆動雑音共分散行列が零行列とし,追尾性能の指標の一つである定常加速度偏差が一定として速度のゲイン行列をあらかじめ定数行列と設定し,線形フィルタで追尾法を構成するNP(Non-Process noise)法を提案した.しかし,駆動雑音共分散行列が零行列のカルマンフィルタは漸近安定とはなり得ない.このため,駆動雑音共分散行列を零行列とするNP法も不安定であるおそれがある.本論文では,定常状態のNP法より三次元空間の追尾法を導出した.また,この追尾法において,速度の定常ゲイン行列と観測雑音共分散行列が可換の場合,位置の定常ゲイン行列が速度のゲイン行列より算出できることを示した.更に,速度のゲイン行列が正値対称行列で,速度のゲイン行列とサンプリング間隔の積が単位行列の2倍より小さい場合,漸近安定となることを示した.