マルチチャネル・マルチサービス対応無線LANアクセスポイント間アドホックネットワークシステムの提案

松井 進  門田 和也  峰野 博史  水野 忠則  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J91-B   No.10   pp.1147-1159
発行日: 2008/10/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (ネクストジェネレーションに向けたインターネットアーキテクチャ論文特集)
専門分野: ワイヤレス・モバイル・センサーネットワーク
キーワード: 
無線LAN,  アクセスポイント,  アドホックネットワーク,  マルチサービス,  マルチチャネル,  

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あらまし: 
無線LANによるインターネットアクセスを可能とするホットスポットサービスの普及に伴い,サービスエリアの,限定された場所から地域全体への拡大が進みつつある.これに対応し,無線LANアクセスポイント間の配線コストの低減化と設置の柔軟性を目的として,無線LANアクセスポイント間をアドホックネットワーク技術を用いて接続するシステムが検討されている.このような無線LANアクセスポイント間アドホックネットワークシステムでは,マルチサービスサポート,アクセスポイント間IPルーチング,バックボーン部分のスループット,セキュリティといった点が大きな課題となる.本論文では,マルチチャネルで接続された無線LANアクセスポイント間アドホックネットワーク上で,各サービスに対応した複数のVPNを張ることによりセキュアで安定したマルチサービスを提供することのできる無線LANアクセスポイント間アドホックネットワークシステムを提案する.プロトタイプシステムを用いた実験により,(1)提案したサービスごとにVPNを張る方式により,同一IPアドレスの端末であってもESS-IDが異なれば各々対応するサーバと通信可能であること(マルチサービスサポート),(2)アクセスポイントにて端末のハンドオフを監視し,端末の接続情報をアクセスポイント間でフラッディングする提案方式により,従来数十秒かかる場合があったアクセスポイント間ハンドオフ時間を数秒以下に抑えられること,(3)マルチチャネル割当とアドホックルーチングを整合させる提案方式により,従来方式では,3ホップ時には1ホップ時の60%程度スループットが低下したが,本システムでは,3ホップまでは5%程度の低下に抑えられることを明らかにした.