ドップラー微係数の時間変化を利用した画像レーダのオートフォーカス法

山本 和彦  岩本 雅史  小菅 義夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J90-B   No.4   pp.412-421
発行日: 2007/04/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 計測・探査
キーワード: 
レーダ,  合成開口レーダ,  レンジ補償,  位相補償,  オートフォーカス,  

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あらまし: 
画像レーダのオートフォーカス法では,目標とレーダの間の相対運動に含まれる加速度,加加速度(以下ではジャークと呼ぶ),またはそれ以上の高次のレンジ変化が大きい場合に補償の精度が劣化する.我々は以前,孤立反射点の反射信号の位相変化から高次のレンジ変化を高精度に推定するオートフォーカス法を提案した.この方法では,位相からレンジへの換算の精度が他の反射点の干渉の影響で劣化することを踏まえ,干渉波をレンジでなるべく分離するために,ドップラーヒストリ上の各反射点の軌跡を直線とみなし,その傾きに基づいて二次のレンジ変化の影響を補償する前処理を施していた.しかし,この前処理では,ジャークや,より高次のレンジ変化の影響を補償できないので,これらの成分が大きい場合には問題となった.そこで,本論文では,ドップラーヒストリを軌跡が直線で近似可能な区分領域幅に分割し,各領域で得られる傾きを統合して補償量を推定するように前処理を改良した新しいオートフォーカス法を提案する.提案方法の性能を,X帯,送信帯域幅150(MHz)レーダで収集した画像で評価した.その結果,ジャークが0.067(m/s3)の条件で,従来方法と比較して,点像応答の振幅を約18(dB)改善できることを確認した.