定常加速度偏差一定のノン駆動雑音追尾法

小菅 義夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J90-B   No.10   pp.1028-1035
発行日: 2007/10/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
カルマンフィルタ,  α-β フィルタ,  追尾フィルタ,  フェージングメモリフィルタ,  

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あらまし: 
等速直線運動モデルを使用した追尾法の代表例は, α-β フィルタあるいはカルマンフィルタを使用したものである.カルマンフィルタでは,運動モデルのあいまいさを表す駆動雑音共分散行列をあらかじめ設定する必要がある.しかし,駆動雑音共分散行列は,追尾性能から直接は算出できないため決めにくい.もし,追尾性能の劣化なしに,駆動雑音共分散行列を零行列とできれば,追尾法の設計は容易になる.ところで,フェージングメモリフィルタでは,駆動雑音共分散行列を零行列とする.この代わり,追従性能を確保するため,観測誤差共分散行列を過去のものほど大きく扱うための忘却係数を使用するが,その追尾性能の定量的な評価は不明である.本論文では,定常加速度偏差が一定,駆動雑音共分散行列が零行列として,線形フィルタで追尾フィルタを構成する方法を提案する.また,比較対象としてカルマンフィルタ及びフェージングメモリフィルタに注目し本提案方法による α-β フィルタの性能を論じた.この結果,カルマンフィルタに比べ,フェージングメモリフィルタは追尾性能が劣化するが,本提案方法は追尾性能も優れていることが分かった.