柔軟性の高い高信頼性計算機の光多数決回路による高性能化

柳川 善光  高原 卓也  水野 貴秀  齋藤 宏文  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J89-D   No.6   pp.1130-1140
発行日: 2006/06/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 
Print ISSN: 1880-4535
論文種別: 特集論文 (リコンフィギャラブルシステム論文特集)
専門分野: システムアーキテクチャ
キーワード: 
SRAM型FPGA,  ソフトエラー,  三重多数決システム,  シリアルバス,  光多数決回路,  

本文: PDF(791.8KB)
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あらまし: 
本論文では,柔軟性と信頼性を兼ね備えた高性能な計算機システムの実現を可能にする,光を用いた新たな多数決手法を提案する.近年,地上の放射線による計算機内のソフトエラーが問題になりつつある.我々は,宇宙という強放射線環境下においても使用可能な高信頼性三重多数決型計算機システムを提案してきた.このシステムは書換え可能なSRAM型FPGAを用いることで高い柔軟性を実現しているが,パラレルバス上に配置される多数決回路での同期の問題や,多数決論理回路に用いる耐放射線性デバイスの動作上限速度がボトルネックとなってシステムの動作速度を制限していた.そこでバスのシリアル化を検討し,高速なシリアルバスに適した光を用いた多数決回路を提案する.この光多数決回路は,昨今のFPGAが備える高速シリアルインタフェースとの親和性も良く,既存の光通信デバイスを用いて容易に構成可能である.光通信用モジュールを用いた動作試験では,1 Gbit/sの通信速度での多数決性能が得られ,2.14 Gbit/sが試験システムの速度上限であると見積もられた.より高速な光通信モジュールの利用や回路の最適化によって更なる高速化も可能である.